労働基準法での仮眠時間の取り扱い

労働基準法での仮眠時間の取り扱い

仮眠の時間は賃金が発生しない?

病院や介護施設などで働いている労働者の場合、夜勤が必要となる場合もあります。夜勤は深夜でも業務を行わなければいけないため仮眠をとる場合もあります。

 

ここで問題となるのが、仮眠中は賃金が発生しないのかということです。

 

夜勤中の仮眠はどのように扱われるのでしょうか。

 

業務に備えている状態は労働時間

夜勤時に仮眠をとる場合、それは労働時間に含まれます。

 

労働基準法では、会社などの管理下に置かれていない状態は労働時間外となります。管理下に置かれていないので、命令などにも従う必要はないということです。

 

仮眠時間は休憩時間に含まれそうですが、いくら仮眠をしていても非常事態などにはすぐに対応しなければなりません。つまり、いつでも業務に当たれるように準備をしたうえで仮眠をとっているということになります。

 

こういった業務に備えた状態での仮眠は労働時間に含まれます。よって、仮眠時間にも賃金は発生するということです。

 

休憩時間とは言えない場合も

これは仮眠だけの問題ではありません。労働者が労働する場合、8時間の労働に対して1時間の休憩が必要となります。これは労働基準法にも定められていることなので、休憩を与えなければ会社は労働基準法違反ということになります。

 

そのため、ほとんどの会社は休憩をとらせていますが、実は知らぬ間に違法行為を行っている可能性もあります。

 

休憩時間とは労働者が自由にできる時間です。極端に言えば一度帰宅しても問題はありません。しかし、労働者の中には電話対応のために事務所内で休憩時間を過ごすという人もいるでしょう。

 

これは夜勤時の仮眠と同様、業務に備えている状態なので休憩時間とは言えません。

 

休憩時間の取り方にも注意したいものです。

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