労働基準法の歴史と今後
少しずつ改正されて今の形に至った
労働基準法は1947年に製造業を基準として作成されました。その労働基準法は今現在も使われていますが、決して作成された当時のままの内容で適用されているわけではありません。
使っていく中で改善した方が良い部分や時代に合わなくなった部分を改正して、今の労働基準法に至っています。
このように労働基準法には歴史がありますが、歴史をさかのぼってみるとそこから読み取れることがあります。
改正内容から読み取れること
労働基準法は様々な改正が為されています。例えば、今でこそ労働基準法の基本となっている労働時間は1週間で40時間までという規定ですが、作成された当時は規定がなく、1987年に導入され、さらに減速化されたのは1993年のことです。
また、1993年には労働基準法違反をした際の罰金が引き上げられ、2008年には1か月で60時間以上の残業をした場合の割増賃金が25%から50%に引き上げられています。
つまり、労働基準法は作成された当時よりも確実に厳しくなっているということです。それだけ労働者をしっかりと守るべきだという日本の考えが表れています。
労働基準法の今後
労働基準法は歴史のなかで徐々に厳しさを増しています。今後もさらに厳しさは増すのではないかと考えられますが、現在は改正が進まない状態となっています。
2008年に改正された1か月で60時間以上残業した場合の割増賃金率ですが、これは中小企業には適用されません。日本にある企業の多くは中小企業なので、ほとんど意味をなさない内容となってしまっています。
そこで、2015年に中小企業にも適用するという内容を含んだ改正案が提出されたものの、まだ審議されていません。
今後は中小企業にも目を向けた改正がなされることが、多くの労働者を救うことになるのではないでしょうか。
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