労働基準法違反の通報
もし、自分の働いている職場が労働基準法に違反していおり、その是正を行いたいと考えている場合、まずは使用者に話をする事が第一ですが、立場上話ができない場合、使用者が聞く耳を持たない場合は、労働基準法の違反を通報しなければなりません。
通報の手段としては、厚生労働省の労働基準関係情報メール窓口へのメール、労働基準監督署に電話または訪問があります。
いずれも、通報先が使用者に通報者の情報を知らせることは有りませんので、匿名ではなく本名での通報が望ましいでしょう。通報が行われる事により、労働基準監督署はその職場に対する臨検を検討し、実施を行います。
臨検により労働基準法違反が確認された場合は是正勧告が行われ、それでも無視または虚偽の是正報告が行われれば、書類送検や刑事罰が適用される可能性が生じます。
通報は密告なのか?
労働基準法に違反している職場を通報する事は、決して密告ではありません。労基法に反する職場において、苦しんでいるのは決して通報者だけではなく、他の従業員も同様であり、また、社会通念上も法律上も許されないことであるからです。
また、摘発される企業が増えるほど使用者側の労働基準法に関する意識が増し、基準法違反をする使用者の減少に向かうでしょう。
有効な通報を行うために
労働基準監督署が臨検を行う為には、まず通報情報の精度が重要になります。監督署としても、労働基準法に反しているという明確な見込みがなければ、臨検にまでは踏み込みにくいからです。
通報を行う事前の準備として、タイムカードや給料明細や就業規則等の写しといった証拠や、どのような労働基準法違反が行われているか、状況を記載した文書等を用意して通報に臨みましょう。
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