夜勤専従が労働基準法に違反しない理由

看護師や介護士に多い夜勤。誰か1人は夜間も現場にいなければならないため、こういった職業の場合、夜勤は仕方のないものです。

しかし、夜勤には1か月で合計72時間までという決まりがあります。そのため、夜勤を行うスタッフの人員不足が問題になっています。

しかし、夜勤専従という働き方が、夜勤の人員不足を解消してくれるのです。夜勤専従とは読んで字のごとく、夜勤のみで業務を行う働き方です。

ですが、この夜勤専従という働き方は、労働基準法ではどのように定められているのでしょうか。

基本的に夜勤は業務にあたる時間が長くなります。労働基準法では1日8時間でそれ以上は残業となります。では、なぜ労働時間が長くなる夜勤を専門的に行っている夜勤専従という働き方が存在するのでしょうか。

その秘密は変形労働時間制の適用にあります。変形労働時間制とは、1週間の労働時間の合計が規定を超えなければ良いというものです。

そのため夜勤専従であれば、1日の労働時間が12時間近くなってしまっても、2日ほど休日を入れて1週間の合計の労働時間を減らすのです。

こうすることで労働基準法を違反することを回避しているのです。

夜勤はきついというイメージから、夜勤専従という働き方を避ける人も多いかと思います。しかし、夜勤専従は意外と時間に余裕を持てる働き方です。

先ほども挙げたように、夜勤専従の場合は変形労働時間制が適用されます。そのため、1週間の内の休みが多くなり、1か月で連休を数回とることもできるのです。

夜勤の人員不足は非常に深刻で、夜勤専従の求人は多く出されています。新たな働き方の一つとして労働者の間で普及する日も近いでしょう。