労働基準法での危険有害業務の禁止
危険有害業務とは
労働者が行う労働の中には危険有害業務と呼ばれるものがあります。仕事によっては様々な危険を伴う場合もありますが、そういった危険を伴うものを指します。
例えば、重量物を取り扱う業務。これは労働者自身が持ち上げる場合もありますし、クレーンなどを使って持ち上げる場合もありますが、どちらも危険有害業務に当たります。
また、製鉄所のように高温のものを取り扱う場合、そのものが危険ですし、業務を行う場所が高温になることでも危険です。
このような様々な危険性を併せて危険有害業務としているのです。
妊産婦や未成年者の労働の規制
危険を伴う労働を危険有害業務という分類でまとめているのには理由があります。危険有害業務に分類された業務を行う労働者の規制をかけるためです。
まず危険有害業務を行わせてはいけない労働者として妊産婦が挙げられます。妊産婦が危険有害業務に従事すると、子どもを安全に産むことができなくなる可能性があるためです。
中には、労働者自身が希望することで行える業務もありますが、妊婦の場合は危険有害業務に含まれている全ての業務を行うことができません。
また、未成年者は重量物の取り扱いの業務の際、取り扱うことができる重量物の重さが定められています。例えば16歳未満で継続的に重量物を取り扱う業務を行う場合は8kgまでと定められています。
無理な業務は断ることができる
以上のような危険有害業務に対する規制は労働基準法によって定められているものです。つまり、禁止されている労働者に対して会社が無理に業務を行わせることは違法であり、業務を断っても問題ありません。
また業務を断ることで解雇を言い渡される可能性もありますが、危険有害業務を断ったからといってそれが解雇の理由にはあたりませんし、正当な理由なく解雇すること自体が労働基準法に違反した行為です。
もし強制的に危険な業務につかされそうになった場合は断るようにしましょう。
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